2018年5月25日金曜日

「弟」 2年 神崎大雅


「弟」 2年 神崎大雅

こんにちは。
今回ブログを担当します、経営学部2年の神崎大雅です。
私には4歳下の弟がいます。弟は生まれつき障害があり、健常者とは成長のスピードが異なり、ゆっくりと成長しています。私は中学卒業後、大阪の高校に進学したため、弟とは中学までしか一緒に生活していませんが、一緒にいるときはいつも2人でサッカーをしていました。当時の弟は、サッカーのルールも理解できず、また上手にボールを蹴ることも止めることもできずに、ただボールを蹴っているだけでした。
私の大阪進学後、弟は病気の影響でサッカーができないこともあったようですが、病気と向き合いながら弟なりにサッカーの練習をしていたようです。
そんな弟から先日嬉しい報告が届きました。今年の秋、日本で行われる障害者ナショナルサッカー大会の代表選手に選ばれたのです。この大会は世界各国から代表選手団が日本に集まり、サッカーを通して交流を行う大会であり、来年アラブ首長国連邦で開催される世界大会の選手選考も兼ねており、弟と2人で夢見てきた日本代表への道が開けたのです。
幼いころは、弟が可愛い半面、障害があることで差別されたり、心ない人達の言動や行動で辛かったこともあります。しかし、最初は上手くできなくても、とにかくがむしゃらに頑張り続ける弟の姿に、勇気と希望をたくさんもらってきました。
先日、恩師から「うさぎとかめ」の童話を例に挙げて励ましのメッセージをもらいました。恩師曰く、「なぜ、『かめ』は『うさぎ』に勝てたのか。『うさぎ』は『かめ』を見て走った。しかし、『かめ』はゴールのみ見つめて歩み抜いた。だから勝ったのだ」と。
まさに弟は、自分の障害や周りの雑音に惑わされることなく、ただただ前だけを向いて自分の出来ることをやり抜いたからこそ、今回の結果が出たのだと思います。
私自身も1月からの4ヶ月間、怪我と原因不明の病気が重なり、サッカーができない時間を過ごしてきました。真っ暗なトンネルの中で出口も見えない感じで本当に辛い状況でした。しかし、うまく喋ることさえできない弟が身をもって教えてくれた、「ただ前だけ向いて、今出来ることをやりきる」ことが、将来の結果につながるということを強く命に刻み込んで、現状に一喜一憂せず、昨日より今日、今日より明日へと、一歩一歩、粘り強く、自分磨きを続けていきたいと思います。弟と一緒に日の丸を背負ってサッカーをする日が来るまで…。
まとまりのない文章ですが、読んでくださりありがとうございました。

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